今までは銀行口座を利用するには店舗に出向く必要がありましたが、現在ではインターネット上で利用できるインターネットバンキングも普及しつつあり、ネット上で送金や振り込みを行うことができます。
しかし、その一方でインターネットバンキングを狙った不正利用も発生しており対策が求められているのです。そこで今回は、インターネットバンキングの不正利用の手口とその対策を紹介します。
1、インターネットバンキングの不正利用の手口とは?

IT化が金融分野でも進む中で、インターネット上で銀行の機能が利用できる「インターネットバンキング」が広まり始めています。しかし、その一方でインターネットバンキングを狙った不正利用も増加しており、問題視されているのです。ここからは、インターネットバンキングの不正利用の手口について紹介していきます。
1-1、メールを送り付けてアカウント情報を盗む!【フィッシング詐欺】
インターネットバンキングの不正利用の手口として、メールを送り付けてアカウント情報を盗むフィッシング詐欺というものがあります。フィッシング詐欺は昔からよくある手口で、実在する金融機関(銀行)の名前を使ってメールが送られてくる点が特徴です。
実在する銀行の名前を使ってメールを送信して偽サイトに誘導。そこでログインに必要なIDやパスワードなどを入力させることで、ログイン情報を盗んで銀行口座を不正に利用するという手法です。いったん情報が盗まれると知らない間に銀行の預金が盗まれるといった被害が発生する恐れがあります。
1-2、ウイルス感染で情報を盗む!【不正送金ウイルス】
インターネットバンキングの不正利用の手口として、パソコンやスマホなどの端末にウイルスを感染させて情報を盗む不正送金ウイルスが使用されています。この手口では、公式の銀行ホームページにアクセスしたときに情報が盗まれるので厄介です。
仕組みとしては、他のメールやウェブサイトにアクセスしたときに不正送金ウイルスに感染。その状態で銀行のホームページにアクセスすると偽のログイン画面が表示され、入力してしまうとログイン情報が盗まれるというものです。
この手口の場合、最初は実際に公式のホームページにアクセスしているので、URLなどから判断することは非常に難しいでしょう。そのため、不正送金ウイルスに感染しないための対策と心構えが必要です。
1-3、ポップアップ画面で情報を盗む!【偽ポップアップ画面】
インターネットバンキングの不正利用の手口として、偽ポップアップ画面を表示してログイン情報を盗むというものがあります。この手口の場合にも、メールやウェブサイトが原因で不正送金ウイルスに感染。
その後、公式の銀行ホームページにアクセスすると勝手に別のウィンドウに偽のポップアップが表示。不正送金ウイルスに感染している場合には、ログイン情報や暗証番号を要求されることが多く、万が一記入してしまうと不正送金の被害に遭ってしまいます。
本来ログインするだけならばログイン情報の記入だけで済むはずなので、口座の暗証番号を要求されることはありません。もし暗証番号が要求されたら怪しいと思って疑いましょう。
2、インターネットバンキングの不正利用を防ぐための対策!

インターネットバンキングの普及によってわざわざ銀行の店舗へ出向くことなく、送金や振り込み作業が可能となりました。しかし、一方ではさまざまな手口で不正利用の被害が報告されているのも事実です。ここからは、インターネットバンキングの不正利用を防ぐための対策を紹介します。
2-1、セキュリティソフトの導入!
インターネットバンキングの不正利用を防ぐためには、セキュリティソフトの導入が効果的です。不正利用の原因になるものに不正送金ウイルスがありますが、これはメールやウェブサイトを介してパソコンなどの媒体に感染します。
セキュリティソフトを導入することで、メールやウェブサイトを通じてウイルス感染したとしても、ウイルスを駆除してくれるのです。また、中には危険なウイルスに感染する恐れのあるウェブサイトを教えてくれるセキュリティソフトもあるため、積極的に導入して対策をしましょう。
2-2、怪しいメールやURLには注意!
インターネットバンキングの不正利用を防ぐためには、怪しいメールやURLには注意が必要です。銀行を装って送られてきたメールやウェブサイトの中には、不正送金ウイルスが仕組まれているものがあります。そのため、むやみにメールに記載されている連絡先に連絡したり、URLをクリックしたりしてはいけません。
もし怪しいメールが来たらすぐに連絡するのではなく、銀行に直接確認するか公式ホームページで確認するようにしましょう。ただ、ウイルス感染している場合には公式ホームページにアクセスしたときにいつもと違うログイン画面が表示される可能性があります。その場合には、偽ログイン画面の可能性があるので入力しないようにしてください。
3、まとめ
ここまでで、インターネットバンキングの不正利用の手口と被害に遭わないための対策を紹介しました。インターネットバンキングは非常に便利で、今後さらに需要が高まると考えられています。しかし、何も対策をしていなければ不正利用の被害に遭う可能性も。
インターネットバンキングを利用するときには、ウイルス対策ソフトを導入したり、怪しいメールには注意したりして自分たちで対策をすることが大事です。

