複合機やビジネスフォンなどの通信機器販売業者の中にも詐欺のような契約がされるケースが存在します。
こうした通信機器はビジネスを行う上で不可欠な機器であり、なおかつ導入にあたってはどうしても費用が掛かってしまう機器なので、詐欺業者や悪徳業者が目をつけるケースが出てくるというわけです。

今回は、「通信機器販売の詐欺~高額リースに騙されないためには」と題して、通信機器販売における詐欺の手口と対策について解説します。

1.通信販売機器の高額リース契約とは

通信販売の高額リース契約とは
通信機器の詐欺トラブルとして最も多いのは高額リース契約によるトラブルです。高額リース契約の概要や注意点について紹介します。

高額リース契約の詐欺とは

ビジネスホンやコピー機などを導入する際にリース契約が組まれるケースは多々あります。
厳密にいえば、リース契約は販売とは異なりますが、リース契約の際に相場よりもはるかに高額のリースを組まされる被害トラブルが多数報告されています。

こうしたリース契約によるトラブルは10年以上も前から存在し、いまだになくなっていません。中小企業がターゲットとされることが多く、相手方から電話や訪問などで営業されるケースが主流です。相手方からの営業全てが高額リースの詐欺というわけではありませんが、冷静な判断が求められます。

高額リース契約の手口

詐欺業者・悪徳業者は、高額リース契約を結ばせるために以下のような営業手法を取ることが多いです。

  • 今使っている電話機が使えなくなるため入れ替えの必要性を訴える
  • 高額なキャッシュバックやホームページの作成代行などの魅力的だと思えるキャンペーンの案内をする
  • 「月内の特別価格」など契約を急がせる

さらに、一旦契約を交わした後には「キャンセル不可」、「リース契約なので途中での解約はできない」などと言って、教皇的な態度にでるケースが多いです。

また、リース料金が高額になるように必要台数以上の通信機器のリース契約をさせるケースなども多くみられます。

IP電話やクラウドPBXが絡んだトラブル事例も

近年は、電話機のIP化や通信機器のクラウド化により、通信費の削減や個人所有の携帯電話の内線化など様々な新しいサービスが登場しています。

こうした新たな技術によるサービスは、ビジネスのコスト削減や生産性向上に役立つものである可能性が高いですが、詐欺業者や悪徳業者が目先の利益を優先してこうした機器を販売しているケースもあります。

例えば、ビジネスフォンの導入や入れ替えを検討する場合、クラウドPBXにはさまざまな運営会社、プラン、機種があり、自社にとって最適なものを導入するためには専門的な知識が不可欠です。

通信機器は企業のライフラインの一つともいえるほど重要な役割を担っているので、導入に際しては慎重な判断が必要になります。

高額リース契約を結んでしまわないためのポイント

リースは解約できない契約形態なので、一旦契約を結んでしまうとその後の対策が非常に困難になります。

そこで契約を結ぶ前の慎重な対応が非常に重要になります。また、もし現在のリース契約の金額が高いと感じる場合や、販売店の対応に対して不信感がある場合には、リース契約の見直しをひとつのきっかけにして信頼できる業者と契約をすることです。

信用できる業者を見極めるポイントとしては以下のポイントがあります。

  • しっかりしたWebサイトがあり、企業の情報をきちんと公開していること
  • 料金体系が明確であること
  • 担当の営業マンの知識が確かであること
  • 機種の契約の際にメリットだけではなくデメリットやリスクについてもきちんと説明がされること
  • 多くの企業に導入実績があり、確かな技術やノウハウを持った業者であること

これらのポイントを見極めるには、少なくとも2~3の通信機器会社に話を聞いて、プランや見積もりなどを照らし合わせたうえ判断されることをおすすめします。

2.まとめ

企業にとってライフラインの一つといえるのが、ビジネスフォンやコピー機などの通信機器です。こうした通信機器は5~7年程度でリース契約を結ぶ企業が多いのですが、同時に特に中小企業をターゲットにした詐欺業者や悪徳業者も存在します。

通信機器の料金プランや技術的な面については専門的な知識が必要なケースも多く、どうしても業者任せになってしまうのはやむをえないことですが、だからこそ業者選びが非常に重要になります。