最近ではメールマガジンやDMを自ら積極的に応募しなくとも、企業側からキャンペーンの案内が届くことがあります。例えば、SNSやLINEなどではお友達登録をしている企業からキャンペーンのお知らせが届いたり、楽天やTカードなどでは協賛企業から割引の案内が届いたりすることがあります。こうした案内はあくまで広告活動の一環ですが、中にはこうした正規のキャンペーンを装った悪質な詐欺も存在します。

今回は、「キャンペーン詐欺に注意を⁉悪質業者の手口と対策とは」と題して、キャンペーンを装った最新の詐欺事情について解説します。

1.最新のキャンペーン詐欺の手口とは

最新のキャンペーン詐欺の手口とは
キャンペーン詐欺や当選詐欺の最新の手口について解説します。

キャンペーン詐欺、当選詐欺とは

キャンペーン詐欺や当選詐欺は古くから使われる詐欺の手法です。

メール、SNSやLINEのメッセージ、はがきなど、通知の方法は様々です。インターネットを閲覧していると急に画面が切り替わってキャンペーン通知の案内が届きます。

これらのキャンペーン詐欺の目的は、個人情報の収集や金銭のだまし取ることです。「当選した商品を送付するために必要」だとして氏名や住所、クレジットカード情報などを記入させたり、フィッシングサイトに誘導したり、マルウェアをダウンロードさせたりといった攻撃が考えられます。

キャンペーン詐欺の動向①SNSやLINEの活用

SNSやLINEは、多くの企業がマーケティングのために活用しています。
メールやはがきに比較して即時性が高く、またコンビニでの受け取りなど気軽に受け取りやすいキャンペーンやクーポンが送付される特徴があります。

最近では、こうした企業やLINEを装って「商品当選」などのキャンペーンメッセージを送付されるケースが増えています。また、実際に展開されているキャンペーンのふりをした偽のキャンペーンもあり、最近ではLINE Payが2019年に実施した「新元号記念300億円キャンペーン」を装ったキャンペーン詐欺が報告されています。

キャンペーン詐欺の動向②偽サイトの精度が高まっている

従来のキャンペーン詐欺の場合には、文章がいかにも不自然だったり、企業ロゴが正確ではなかったり、urlが正しくなかったりするなど、注意をすれば比較的容易に気付けるものでした。

しかし、最近の偽サイトは精度が高まっているので、誘導先のサイトは慎重に確認をしても本物のサイトとほとんど違いがないものも少なくありません。

キャンペーン詐欺の動向③少額の当選品でも注意が必要

キャンペーン詐欺といえば、「1,000万円当選」「海外旅行にご招待」などの高額商品が当選したとする案内が届くケースがほとんどでした。

しかし最近では、例えば「コンビニのから揚げ1パックプレゼント」などの、少額のキャンペーンを装って、詐欺サイトに誘導するSNSメッセージが報告されています。

キャンペーン商品が少額の場合は警戒心が弱まりやすいですが、少額キャンペーンにも詐欺の危険性が潜んでいます。

2. キャンペーン詐欺対策とは

上記のようにキャンペーン詐欺は巧妙化しているため、対策も決して簡単にはいきません。
ここでは、有効なキャンペーン詐欺対策について解説します。

urlやリンクのクリックは慎重に

大前提として大切なことは、リンクのついたメールやメッセージが到着した際に安易にクリックをしないことです。
メールの場合には、フィルターをかけたり、セキュリティソフトを導入したりするなどして、サイバー攻撃者からの攻撃をできるだけ事前にシャットアウトすることも重要です。

中には、urlをクリックするだけでマルウェアに感染し、個人情報を不正に流出させられてしまうマルウェアもあります。

個人情報の入力はしない

高額商品が当選すると気分がつい浮かれてしまいますが、氏名や住所などの個人情報の入力が求められたら、キャンペーン詐欺である可能性が高まります。ましてやクレジットカード情報の入力を求められた場合には、非常に危険です。

自ら商品を購入したり、Webページにアクセスしたりする場合を除いて個人情報は入力しないように徹底しましょう。

ネットバンクへのアクセスはブックマークから

ネットバンクへのアクセスが必要な際に、メールなどに添付されたurlを利用するとフィッシングサイトに誘導されるケースがあります。その結果、府ログインIDやパスワードを盗まれてしまう可能性があるので、ネットバンクへのアクセスは必ずブックマークから行うようにしましょう。

覚えのないキャンペーンに当選したら検索を

急に商品が当選した場合には、一度冷静になってgoogleやヤフーでキャンペーンの文面などを検索するクセをつけましょう。

こうしたキャンペーン詐欺メールは一斉に多数のユーザーに送信されているので、同じように不審に感じた方が情報を公開している可能性があります。あるいは、似た手口のキャンペーン詐欺情報が記載されていることがあります。

3. まとめ

古くから存在するキャンペーン詐欺は、近年手口が巧妙になっており、一見、偽のキャンペーンだということが分かりにくくなっています。
慎重に見てもなかなか偽物とわかりにくいケースもあるので、まずは安易にurlやリンクをクリックしない姿勢が重要です。商品がもらえるという嬉しさから、ついリンクやurlをクリックしたくなるものですが、慎重な行動を心がけてください。

フィルタリングやセキュリティ対策ソフトの導入も絶対ではありませんが効果的なので活用してください。